相続での預貯金・株式等の名義変更は大切!


 
相続の対象となる財産は色々ありますが、中でも最もわかりやすいのが預貯金です。ただし「預貯金がわかりやすい」のは相続税額であり、手続きのことを指している訳ではありません。寧ろ預貯金の手続きは、面倒な部類に入ります。
そこで進めておきたいのが、名義変更です。名義変更は預貯金だけでなく株式や不動産の相続手続きも関係しているので、しっかり把握しておいて下さい。

金融機関に預けられている被相続人の預貯金は、相続が発生すると凍結されます。当事者は誰が相続人になっているかはわかりますが、金融機関はわかりません。家に盗みに入り通帳とカードを盗み「相続人」として現金を引き出されても、金融機関側が「偽物」と気づくことは万に一つもありません。仮に盗まれなかったとしても、相続人の1人が勝手に持ち出しお金を全額引き出してしまうことも考えられます。
相続人の1人が少しでも勝手な行動をすると、相続手続きは更に困難になるのがオチです。困難になるだけならばまだしも、下手をすれば取り返しのつかない事態を招いてしまいます。だからこそ金融機関は被相続人の口座を凍結し、財産を守るという訳です。

口座凍結を解除するには、誰が口座を相続するのかを決めた上で名義変更の手続きが必要になります。しかし誰が口座を相続するのかの話し合いがスムーズに進めば良いのですが、現実的にすんなり決まることは滅多にありません。そこで民法が改正され、「仮払い制度」が設けられることになりました。
仮払い制度を使えば、相続が発生しても被相続人の預貯金を引き出すことができるようになります。ただし民法の改正により仮払い制度が設けられたからとはいえ、名義変更をしなくて良いという理由にはならないので要注意です。

株式の名義変更も、なるべく早い目に済ませた方が後々のためになります。株式を相続したものの名義変更をしないまま所有すると、株主としての権利はありません。配当金が出たとしても、受け取ることは不可能です。
株式の相続手続きは、基本的に信託銀行か証券会社で行われます。株式名義書換請求書・株主票・共同相続人同意書か遺産分割協議書などの書類を用意し、株式の名義変更を済ませておきましょう。

他の相続手続きと違い、名義変更についての期限は特に定められていません。時間があいた時に手続きをしても、問題はないでしょう。
ただしそのまま放置をするととんでもないトラブルに巻き込まれてしまうので、早い目に済ませておくのが吉です。